災害時につながらないのはなぜ? モバイルネットワークを支える「見えないインフラ」の仕組み
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本記事は2026年4月3日時点の情報です。
大地震や大規模停電の際、「スマホがつながらない」という経験をしたことのある人は少なくないでしょう。
これは単なるアクセスの集中だけが原因ではありません。
より根本的な理由は、「電力供給の停止」や「通信ケーブルの断線」といった物理的なインフラの損傷にあります。
本記事では、災害時にモバイルネットワークが直面する課題と、それを維持・復旧させるための仕組みについて解説します。
電力が止まると通信も止まる ― 基地局の“命綱”である電源設備
スマホがつながるのは、各地に点在する「基地局」が電波を届けているからです。
基地局の稼働には電力が不可欠であり、災害による送電ストップは通信断の大きな要因の一つとなります。
多くの基地局にはバッテリー(蓄電池)が備わっており、数時間から十数時間は持ちこたえますが、停電が長引けば停止してしまいます。
そのためソフトバンク/ワイモバイルでは、都道府県庁などの重要な拠点向けには24時間以上(最長72時間)電力が供給可能なバッテリーや発電機を配備し、通信を維持する体制を整えています。
通信ケーブルの断線 ― 電波の「裏側」でつながる光ファイバー網

携帯電話の通信は無線に見えますが、基地局の背後では「光ファイバー」などのケーブル網がデータを運んでいます。災害時の土砂崩れや地割れでこの通信ケーブルが断線すると、基地局が無事でも通信不能に陥ります。対策として、通信ルートを複数確保する「冗長化」があります。片方のルートが断たれても、別ルートで通信を継続する仕組みです。「Starlink」をはじめとする衛星回線などによる通信経路の冗長化により、通信ケーブルが断線した状況でも継続的にサービス提供できるような基地局の整備を進めています。
陸・海・空の総力戦 ー 途切れない通信への挑戦
広範囲で基地局がダウンした場合、発電機と通信装置が搭載されている「移動基地局車」を出動させ、重要な拠点向けの電波を早期に復旧させます。
また、電力供給の途絶に対しては、可搬型の発電機や移動電源車を向かわせ電源を確保、通信ケーブル断線に対しては「Starlink」などの衛星通信を活用して通信エリアの復旧に取り組んでいます。
近年では通信事業者で連携した災害対応を実施しており、海から陸上へ電波を届ける船上基地局も配備しています。
加えて次世代の技術として、空飛ぶ基地局といわれる「HAPS」の導入検討も進んでおり、災害に強いネットワーク構築が加速しています。
見えないインフラを支える力
災害時にスマホが「つながらない」理由は、単なる通信混雑だけではなく、電力供給設備や通信ケーブルといった物理的なインフラが被害を受けることにあります。
電気・通信ケーブル・無線のどれかが途絶えてしまうと、スマホの通信は維持できません。
ソフトバンク/ワイモバイルでは復旧までの時間を最小限にするために、移動基地局車や移動電源車、衛星通信といった多層的な対策を重ねています。
モバイル通信の裏側には、日々見えない努力で支えられているインフラの存在があるのです。



